道路におちていた魚の秘密

川沿いの道を散歩していたある昼下がり、ふと道端の電信柱の下に目をやって驚きました。
小魚が2匹落ちているのです。
ぎょっとした直後、ああ生ごみの日だから猫がゴミ袋を破いたんだな、と納得しました。

次の日、同じところを歩いていてまたふと、同じ電信柱の下を見たら昨日の小魚が3匹になっているのです。
一度納得したはずなのに、どう理解してよいものか頭の中が疑問だらけになりました。

そしてまた次の日、さすがに片付いているだろうと思ってちらりと同じところに目をやると、今度はほんの数センチ離れたところにまた新たな1匹が。

ごくまれに、海も無いところに大量の魚が空から降ってきた、というニュースがありますが、今回もそれなのか(規模は小さいけれど)と思って空を見上げてみました。
すると、魚が落ちている電信柱の上に、カワウという黒い鵜の仲間が一羽止まっていました。

ああ、とようやく合点がいきました。
ウといえば鵜飼でよく見るように魚をのどにためることが出来るので、このカワウも川でとった小魚を、一回のどに入れてここまで運んできたのでしょう。
なるほど、野生でも鵜は鵜なんだなあと、鳥の生態を直に見たようで嬉しくなって帰りました。

ただ今になって考えてみると、あのカワウは何故魚を食べずに吐き出したのか、それともそもそもあれはカワウの仕業ではなく、偶然あそこにあったのか。
解けるはずのない新たな疑問が出てくるのです。
あの時あんなにすっきりしたのに、と残念でなりません。

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