二つの社会

かなり昔からインターネットを使っていたので、ネット上の知り合いというのがそれなりの人数存在する。
現実世界と同じように、疎遠になってしまった人やもう二度と会えないだろう人もいるが、今でも毎日のようにあいさつをしている人もいるのだ。

あえて二分するなら、今は現実の社会とインターネット上の社会「ソーシャルネットワーク」があると思う。
ソーシャルネットワークということばが産まれる前から、ネット上の繋がりというものはあり、私たちは今と同じように、同じ「場所」に集まり、あいさつを交わし、議論をし、時には恋愛をしたりしていた。
今ではその社会がきちんとした「場所」として与えられるようになり、きちんと「登録」をして存在するようになった。

より現実に近くなったのだろうか。
遠くなったのだろうか。

社会はもっと偶発的で簡単だという見方もできるし、実は社会には無数の見えないルールが張り巡らされているということも言える。
どうあれ、今、現実とインターネットで2つの社会があるということは言えるだろう。

若者で、インターネット上の社会に参加していない者は少ない。
ネット上での社会が現実と同じようにリンクしており、ネット上での社会に参加することは現実の社会に参加することと同等になっているのだ。

ネット上の社会に参加しないと、現実世界だけの「半分」の社会の参加になってしまう。
そうなると集団で生活する若者にとっては、死活問題になってしまう。
話に付いて行けないだけではなく、いじめに繋がったりすることもあるだろう。

ただ、そこで信念を持って、自分の生き方を見つければそれは大きな力になり、大人になった時に自分しか持ち得ない考え方や生き方が大いに発揮できると思う。

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