自分ノート
私には私のノートがある。特に名前などはつけていないが、「自分ノート」と呼ぶことにする。
自分ノートには自分の自由になんでも書ける。
日記ではないので毎日書かなくていい。
書きたいときに書きたいことをかくノート。
書き始めたきっかけは自分の頭の中を整理するためだった。
いくら悩んでも考えても、行き詰ってしまうときがある。どうしたらいいのか分からなくなった時に書き始めた。
まず自分の頭の中にあることを、とにかく全て書き出す。
仕事のことでもプライベートでもなんでもよい、ひたすら書き出す。
箇条書きでもいい、単語だけでもいい、何でもいいから全て吐き出す。
ある程度吐き出していくと、少し落ち着いてくる。
そうすると、だんだん本当に自分が悩んでいることや、ひっかかっていたことがわかってくる。
どうしたいかが分かると、そのためにどうしていけばいいのか、今は何ができるのかなどが浮かんでくるのでそれも書いていく。
とにかく自分の中にあることを書き出していくのだ。
自分が悩んでいるだろうことと関係ないことでも、思いついたことを全部書く。
書いている内容が矛盾していても構わない。
まずありのままの自分の本心を書けるだけ書くことが大切だ。
書きたくないときには書かなくていい。
毎日書くと決めてしまうと、書かないことにストレスを感じてしまう。
自分ノートは自分の整理のためだけでなく、ストレス発散のためでもある。
書きたくないときは放置だ。
書こうと思い、ノートを開いてペンを握ったところまではいいが、何を書いたらいいか分からない。
書き表せない。そんなときは、ひたすら殴り書きでもしよう。
それで何かが解決するかは別だが、自分にストレスが溜まっているか、何か嫌なことがあるということだけは分かる。
いろいろ書いていくうちに自分の頭の中が分かってくると、書くのが楽しくなってくる。
それまではなんでもない文章の羅列だったものが、きちんとまとまってきたり、図になったりしてくる。
自分はこんなことに悩んでいたのか、何が問題で今まで進めなかったのかが分かってくる。
自分ノートには悩みや嫌なことだけではなく、嬉しかったことや楽しかったことも書く。
ときには自分で自分を褒めてあげることも大切だ。
何か失敗をしてしまったら反省をし、同じ過ちを繰り返さないように気を付けようを自分に言い聞かせる。
目標が見つかったら、それも書く。
とくに大事な目標などができたら、自分ノートを書くたびに同じ内容を書く。
ほかの文より大きな字で書いたり、色をかえて書いたり、とにかく頭にインプットされるように。
小さな目標でも大きな目標でも、それが見つかるということのほうが大事だ。
その目標に向かって、何をすれば近づけるのかも思いついたら書く。
自分ノートに書き込んだら、その日付も一緒に書いておくといい。
あとになって読んだときに面白いからだ。
ふと昔のページを開いてみると、その頃の自分が目標としてたことが叶っていたりする。
こんなことで悩んでいたのかと振り返ったり、今の自分と比べて変化を感じられる。
何年も前と同じような内容で、現在の自分も悩んでいたりすると、ここは変わらないのかと滑稽だ。
本や新聞を読んでいたり、テレビドラマを見ていて、いいなと思うセリフや一部分を書いておくのもいい。
どんな名言で感動しても、忘れてしまうこともある。
生きていれば、いい言葉に出会うことはたくさんあるが、全部を頭の中に残しておくのは相当難しい。
書き残しておくと、読み返したときに自分に必要なアドバイスになったり、ひらめきをくれたりする。
ちなみに自分ノートは直筆が良い。だからノートがいいのだ。
携帯電話やパソコンではなくて、手書きでノートに書き残すのが大切だ。
感情は文字にも現れる。
それに手書きの方が、本当の自分が現れてくる。
私は字が汚いのがコンプレックスだが、自分ノートは誰に見せるわけではない。
だから丁寧で読みやすい字を書く必要はない。
しかしあまりにも汚い字で、自分の字が読めなかったこともある。
どれほどその時の私は乱れていたのだろうか。
自分ノートを一時期は持ち歩いていた。ふと書きたいことが浮かんだ時にすぐに書くためだ。
しかしものを無くしやすい私は、持ち歩くのはやめて枕元に置くようにした。
書きたいことが浮かんだ時は、携帯電話にメモを残しておき、帰ったらノートに書くためだ。
メモを残したことすら忘れてしまうことも多々あるが。
何ページも書く日が続くときもあれば、ノートの存在すら数ヶ月忘れるときもある。
それでも私にとってはとても意味のあるノートだ。
自分でも気づかない自分に気付かせてくれる自分ノート。
最近は何を書いたらいいか分からずにあまり書いていなかったが、また書き始めよう。
きっと今日は何ページも書けそうだ。