婚姻届の行方を捜す彼と私の将来
大事なものってちゃんとしまっておきたい。
そんな気持ちが私の彼にはあったのでしょう。
私との婚約届をどこかにしまい忘れてしまったと言うのです。
今日は保証人の人にアポを取って、記名してもらう大事な日。
まだ時間はあるのですが、なんでこんな大事なものに限ってどこかにしまってしまうのでしょう。
どうでもいいような耳かきや爪切りは机の上にあるのです。
大事なものだからこそ、1週間前のデートの後に無くすと困るからとしまったそうなのですが…。
やっぱり私が持ち帰るべきでした。
でも、そんなことを言っていても仕方がありません。
すごく慌てる彼に私はどこにしまったか心当たりを尋ねたのですが、どこからも出てきません。
もう駄目だと思いました。
だって、心当たりを言う場所がおかしいのです。
「冷蔵庫、靴箱、薬箱かなぁ…。」なんて言うのです。
なんでこの人はこんな場所を言うのかと思いながらも言われた場所を探すしかありません。
そして、見つからずにイライラした彼は煙草を吸ってくる…と玄関に出て行きました。
なんて悠長なことをしているんだと私は思いましたが、もうそんなことを言っている暇はありません。
私は携帯を手にし、保証人になってくれる方に連絡しようと思ったその時。
「あったあったよ!」と彼が言うのです。
安堵した私は「どこにあったの?」と尋ねると、なんとポストの中と言うのです。
書類はやはりポストの中が一番だろうという彼…私はこの人との将来を今少し不安にさえ感じてしまいます。
結婚後は私が全て管理した方がよさそうだと思った私。
今日、帰宅後、収納術をネットで調べようと思います。
そして大事なものは私に渡して…と今彼に口酸っぱく言いました。
待ち合わせ場所に向かって運転中の彼は不機嫌そうにしながらも「うんわかった。」と言ってくれたので、今日婚姻届は私が持ち帰るつもりです。