高校野球

夏の楽しみといえば、高校野球である。
外は35度くらいある暑い日に、網戸だけにしてそうめんを茹でながらテレビを付けっぱなしにする。
そんな夏の家での風景とともに、歴代の名試合が蘇ってくる。

高校野球のファンというか、正確に言うと、私は高校野球放送ファンだ。
名試合には必ず名実況がつきもの。
動画サイトでは、これまでの劇的な逆転シーンが多数投稿されている。

いずれにも、冷静に伝えていたアナウンサーの熱が一気に上がっている様子がよく分かる。
均等なトーンで伝えていた中で、エラーやホームランなどが出ると、声が裏返りながらも「逆転!逆転です!」と伝えているのを見るだけで、大感動である。
最近、たびたび強豪校の体罰問題について取りだたされる。

私は女子高だったため野球部の記憶は中学までだが、やはり厳しい指導というものはあったように思う。
でも、理不尽に殴られたりすることは無かったはずだ。
野球部員達は今でも顧問を慕い、結婚式に招待したりしている。
どこからが体罰なのか線引きは非常に難しい所だと思う。

プロ野球の名匠は、指導力がある監督は殴ったりしないとはっきり断言している。
しかし、強豪校の監督がこれまで一度も拳を握ったことがないかというと、否定はできないと思う。
私はスポーツに取り組んだことがないのであくまでもイメージだが、厳しいスポーツには厳しい指導は必要だと思う。
高校野球に限らずだが、ただでさえ照りつける太陽の中、非常に緊迫した空気で戦わなければならない。

監督からのプレッシャーもあるだろう。
しかし、日頃の厳しい指導を思い出しながら、絶対に勝ってやる!という気迫があるからこそ、勝利につながるのではないだろうか。

人生送りバント

今日は私の好きな野球選手を紹介しようと思います。
特にこれといって応援したい球団がある訳ではなく、セリーグとパリーグの違いも良く分からない程度ですが、それでもやはり好きな人というものはいるものです。

元巨人軍の河合選手「送りバントさせれば成功するもの。」と期待されて打席に立ち続けてきました。
引退の時には「人生送りバント」のボードが客席にあるほど。
華やかなプロ野球のイメージとはほど遠い地味な勝利への執念を持ち続けた男。
とてもかっこいいと思います。
巨人軍というと華やかなホームランを打って勝つ球団とイメージがあります。
でもそんな華やかさを裏で地道に支えて来た河合の姿は、会社で地道に働いて家庭を持つサラリーマン達を勇気づけたのではないでしょうか。
言うまでもなく、会社を支えているのは社員だと思います。
社長のカリスマ性も必要かもしれませんが、社員がいなくてはタイヤの無い車のようなものです。
(言い過ぎた部分があるかもしれません。

道路工事が終わってテープカットをするのもどこかのお偉いさん。
しかしお偉いさんは頭を使ったのかもしれませんが、ヘルメットをかぶって汗をかいて働いた訳ではありません。
道路を作ったのは首にタオルを巻いて電車の中で汗の臭いを発しているおじさんたちです。
試合中、河合のバントがホームランで「意味なかったね(笑)」となってしまった事も、ホームラン球団にいたからにはあったかもしれません。
しかし、勝利への執念を持ったバントを続けてきた男の引退の時に私の目頭は熱くなりました。

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